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株式会社Innovation&Co.様

リアルな顧客理解によりユーザーファーストのWEBマーケティングを実現、売上を大幅に伸長

株式会社Innovation&Co.

マーケティングユニット ユニット長 立石亮介さま
マーケティングユニット プロモーショングループ グループマネージャー 山崎 透生さま

(記載内容は取材時点の情報:2024年6月)

 

  • ●課題

・これまでのマーケティングで成果をだしてきたものの、従来のやり方では限界があると感じていた
・ユーザーファーストのマーケティングへの転換を考えていたが社内にノウハウがない

  • ●解決策

・解像度の高いペルソナ設計とユーザーインタビューによるリアルな顧客理解
・顧客理解を基にしたWEB広告やLPなどの施策への落とし込み

  • ●効果

・該当カテゴリにおいて、コンサルティングフィーの10倍以上の売上を創出
・プロジェクトに参画したメンバーのマーケティングリテラシーの向上

 

●貴社の事業について教えてください。

株式会社Innovation&Co.は、イノベーショングループの子会社です。グループ全体では金融、M&Aなど新たな領域に挑戦しており、多角的に事業展開をしています。株式会社Innovation&Co.ではBtoBに特化した営業・マーケティング支援事業を中心に行っており、IT製品やサービスの比較・資料請求ができるプラットフォーム「ITトレンド」や関連ノウハウや講演も行うオンライン展示会「ITトレンドEXPO」などを提供しています。

IT製品の導入において、企業の約60~70%が失敗経験をしていると言われており、自社に最適な製品を選ぶのは難しいといえます。そのため、ITトレンドでは導入を検討している企業と、IT製品を提供するベンダー企業との「マッチング」を重視し、ベンダー企業から直接サービス説明を聞き比較する機会を創ることで、納得できる製品導入を支援しています。

●どういった課題をお持ちでしたか。

ITトレンドはビジネスモデル上、IT製品導入を検討しているユーザー(以下ユーザー)からの問い合わせを増やし続ける必要があります。これまでは、インハウスでWEB広告等のマーケティング施策に取り組んでいました。広告運用の検索キーワードの見直しをマニュアルに則って行うなど、オペレーションや施策の改善によって一定の成果をあげていました。

しかし、一定レベルまでいくと成果は伸び悩むようになり、これまでのやり方では通用しないのではないかという危機感を抱くようになりました。そこで、各製品カテゴリやジャンルごとにユーザーを深く理解し、施策に落としこんでいく“ユーザーファースト”の取り組みを本格的に始める必要があると考えるようになりました。

実際に取り組むとなると、ユーザー調査やインタビューの設計、施策への落としこみ方がわからないという課題が生じました。何度か自社でユーザー調査プロジェクトを行いましたが、限られた知見やネットワークの中で情報を整理していたこともあり、なんとなくわかった気になっただけで終わっています。アウトプットまで落としこめていないので、成果に繋がることは稀でした。

代表からグローカルを紹介いただいたのはそのタイミングです。以前、別会社のコンサルティングを受けたこともあるのですが、フレームワークを使った整理で終わっており、施策に直結しなかったという苦い経験があります。グローカルの提案はあらゆるやり方で「結果にたどり着く」ことを重視するスタンスであり、他とは違って面白いと感じました。実際に結果が出なくては意味がない、という考えは強く共感しました。

また、私たちとグローカルとで上手く役割分担ができたのも決め手になりました。マーケティングの仕組みや知見がある部分は自社で行い、コンテンツの中身を設計し施策に落としこむ部分はグローカルに支援してもらう。具体的に取り組むイメージが持てたので、結果に繋がりそうだと思いました。実際に取り組んでみて、ノウハウだけでなく、工数の面でも助かっています。自社で設計をしていたら、「何をやろうか」という議論や検討が進まず、下手をすると10倍近い時間がかかっていたかもしれません。

●一緒に取り組んだ内容について教えてください。

一番の課題であった「ユーザーを深く理解し解像度を上げる」ことに注力しました。まず、IT製品のカテゴリやジャンルごとに自社で顧客の人物像やニーズ・状況の仮説をたて、グローカルとの打ち合わせでお互いの仮説のすり合わせを行いました。その仮説を基にユーザーインタビューの設計から実行までをグローカルにリードしていただきます。インタビューで得られた情報を基にグローカルとディスカッションを行い、仮説の検証や追加調査を行いながらマーケティング施策に落としこんでいきます。施策においても効果的なメッセージやタッチポイントなどをグローカルと議論しながら固めていきます。広告運用やLP制作などの実行は自社で行っていますが、迷った場合には適宜グローカルに相談しています。

もちろん、私たちもこれまでの蓄積があるため、ある程度はユーザーの仮説を持っていました。しかしリアルなユーザーのニーズに合致しているのかといわれると必ずしもそうではありません。今回の取り組みを通して、私たちが持っていた仮説をスピーディに検証することができ、納得感をもって施策に落としこむことができています。

●取り組みの効果についてはいかがでしょうか。

数字面では、正直にいってかなり費用対効果が良いです。カテゴリによっては、コンサルティングフィーの10倍以上の売上を創出することができています。実際に問合せをしたユーザーをインタビューの内容やペルソナと照らし合わせてみると、完全一致とまではいかないまでも、悩みやニーズは一致していることが多く、取り組みが成果に繋がっていると実感しています。

また、最近打ち合わせに参加したメンバーからは、「今までもコンサルティングを経験したことはあるが、特によかったです」と言われました。顧客の解像度があがり、どこに対して訴求すれば成果に繋がるかがわかるようになったからだと思います。これまで検証ができていなかった点に関して具体的なディスカッションができることにも価値を感じています。

経営の壁打ち相手でコンサルティングを導入することが多いと思いますが、そういった場合は上流概念だけを検討して、実務にどう施策に落としこみ成果を出すのかが抜け落ちていることが多いように感じます。グローカルだと、上流の概念だけでなく、具体に落としこみ、実際にどのような施策をやるべきかまで一緒に議論できます。その場で取り組みのスケジュールが引けるレベルで明確化され、PDCAをすぐ回すことができます。

打ち合わせは報告会というよりもブレスト的なものになることも多く、具体的な議論ができている点も良いです。実は、これまで自社だけだと検討が進まなかったが、「これもやりたかった」というアイデアはたくさんあります。それが今、打ち合わせでどんどん解決していっています。

●今回の成果に繋がったポイントを教えてください。

ペルソナマーケティングは非常に重要ですが、表面的なものだと失敗します。マーケティングに携わるメンバー全員にとって納得感のあるペルソナでないと効果を発揮しません。
また、ペルソナの解像度が高ければ、仮に施策の成果が芳しくなかったとしても、失敗の要因を特定しやすくなります。問題のある施策やクリエイティブを効率的に改善していくことができます。

もう一つ意識しているのは、グローカルからもらった情報や提案になるべく手を加えないことです。日頃の打ち合わせで自社の状況はほぼ隠さず相談しており、認識は十分すりあっているので、出来るだけそのまま活用しています。
よくコンサルティング会社を導入してもうまくいかなかったという声を聞きますが、ふたを開けてみると、コンサルティング会社の意見を悪い意味で鵜呑みにせず、独自の解釈を加えているから失敗しているのではないかと思えることも多くあります。信頼できるコンサルタントであることは前提ですが、コンサルティングを受ける側の姿勢も成果を出す為に重要な要素だと思います。

●今後の取り組みや展望について可能な範囲で教えてください。

各ジャンルやカテゴリごとのユーザー理解とマーケディング施策の直結は理想的な形で回り始めているので、既存のサービスにおいてはこのやり方を続けていきたいと思います。

一方で、ITトレンド全体として新しい機能や新しい価値提供を行うとなると、今までのやり方を活かしつつレベルアップをしていく必要があると思います。やりたいことのアイデアは複数あっても、実現に向けてアイデアを磨いていくのは難しく、私たちだけではなかなか前に進めないと感じています。そのため、アイデアの壁打ちと施策へ落としこんでいくための相談相手として、今後もグローカルにお付き合いいただきたいと思っています。グローカルなら、上流概念だけで終わることなく、同じ目線で壁打ちに付き合ってくれるのではないかと期待しています。

また、今このプロジェクトの参加者が得ている知見を、現場のマーケティングメンバーに伝播させていきたいと思っています。既に、グローカルとの打ち合わせに新しいメンバーを参加させているのもその取り組みの一つです。決められたタスクを行うこともマーケティングの重要な要素と理解はしていますが、これだけではメンバーも面白くありません。ユーザーを深く理解することはもちろん、仮説を立てて施策に落とし込み、ユーザーの反応を見て改善を繰り返すというマーケティングの面白さを一人でも多くのメンバーが体感することで、より自発的に動けるチームを創っていきたいと思っています。