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「本物さと挑戦」で代理店ビジネスを切り拓く──株式会社プライスレス代表 佐藤康人の歩み

株式会社プライスレス

代表取締役

佐藤康人

経営者のキャリア

1994年に中央大学商学部会計学科を卒業し、東証二部上場の空調会社に入社しました。最初の6年間は総務部で、株主総会の準備や建設業の届出など、裏方としての業務を担当していました。安定した環境でしたが、同期が現場で汗をかきながらバリバリ働く姿を見ているうちに「自分ももっと挑戦したい」「表舞台に立ってみたい」という気持ちが強くなっていったんです。

 

その想いを抑えきれず、アウトソーシング業界へ転職しました。ここで初めて営業の最前線に立ち、お客様と直接向き合う面白さと難しさを知りました。ただ、性格的に自分の意見を曲げられない部分もあって、上司とぶつかることも多く、2年で退職。今思えば未熟さゆえですが、その経験が「組織に依存せず自分で道を切り開きたい」という気持ちをさらに強めてくれました。

 

その後は外資系の生命保険会社を2社経験し、営業の厳しさや奥深さを徹底的に学びました。数字の世界に揉まれる中で、「売れるとはどういうことか」を体で覚えた気がします。そうして2005年、33歳のときに独立を決意しました。営業代行の会社を立ち上げて、ようやく自分の挑戦が始まった瞬間でした。

 

ただ、独立当初は想像以上に厳しかった。昼は「営業部長の佐藤です」と名刺を持って走り回り、夜は漫画喫茶やコールセンターでアルバイト。子どももいたので、とにかく生活のために必死でした。クリスマスや大晦日に外で働いていた記憶はいまだに忘れられません。冬の寒さを感じるたびに、当時の不安や焦りが蘇ってきます。あの苦しさを乗り越えたことが、今の自分を支えているのだと思います。

 

 

会社や事業の紹介

営業代行の仕事を続ける中で、お客様から「代理店を探してほしい」という依頼を受けました。その時に初めて代理店という仕組みを調べてみたのですが、「こんなに素晴らしいシステムが世の中にあるのか」と衝撃を受けましたね。この経験をきっかけに“日本初の代理店構築コンサルタント”を自ら名乗り、事業の方向性を大きく転換しました。

 

現在運営している「代理店ドットコム」は、代理店を募集したい企業と、新しいビジネスを探している人をつなぐプラットフォームです。ただ掲載して終わりではなく、掲載企業には無料でコンサルティングを提供し、代理店募集資料のテンプレートを配布したり、AIで販促資料を自動生成したりと、具体的な支援も行っています。

 

表面的には「資料請求サイト」ですが、僕にとっては「人生を変える出会いの場」です。代理店制度を通じて新しい挑戦に踏み出す人を一人でも増やしたい。その思いを胸に、事業を運営しています。

 

 

経営ビジョンと理念

僕の会社の理念は「本物さと挑戦」です。

 

「儲かるからやる」ではなく、「心から人の役に立ちたい」と思えることをやる。自分が信じられるものだけを提供する、それが“本物さ”です。そして、その想いを実現するために、時に無謀と思われることでも挑んでみる。それが“挑戦”です。

 

代理店募集に応募してくれる方々の向こうには、その人を支える家族や仲間がいる。その人生に関わる仕事だからこそ、軽い気持ちで扱うことはできません。信頼を第一に考え、短期的な利益ではなく、長期的な成功に向けて誠実に関わること。経営者として、この姿勢だけは絶対に崩したくないと考えています。

 

 

競合との差別化ポイント

代理店募集サービス自体は他にも存在します。ただ、僕たちの強みは明確です。掲載企業に対して、無料でコンサルティングを行い、代理店制度設計や販促資料づくりを徹底的にサポートします。AIを活用した支援も積極的に取り入れていますし、成功に必要なものは惜しみなく提供しています。

 

また、スピード対応には強いこだわりがあります。当日や翌日には必ず返答することが多く、クライアントから「早すぎて驚いた」と言われることもしばしば。さらに、よくある“水増し”や“見せかけの新着”といったことは一切やりません。誠実であることを徹底し、本当の意味で成果につながる仕組みをつくっているのが僕たちの誇りです。

 

 

現在注力していること

現在は、サイトのUI/UX改善と機能拡充に特に力を入れています。初めて代理店制度に取り組む企業でも迷わず進められるよう、マニュアルや教育動画を整備し、AIによる自動生成ツールも充実させています。

 

加えて、カスタマーサクセス部門を強化しており、掲載企業が成果を出せるまで伴走する体制をつくっています。代理店制度は正しく設計すれば必ず成果につながります。そのために必要な仕組みを一つひとつ整えているところです。

 

 

今後の展望と挑戦

これからは、もっと多くの業界に代理店制度を広めたいと考えています。通信、エネルギー、SaaSや化粧品など、これまでもさまざまな業界を支援してきましたが、まだ未開拓の分野がたくさんあります。

 

特にAIやSaaS、不動産といった新しい領域にも挑戦していきたい。代理店という仕組みを知らない中小企業の経営者も多いので、「知っていれば救われる」ケースを一つでも増やしたいんです。制度の認知を広げ、成功事例をもっと世の中に届けていきたいですね。

 

 

メッセージ

独立してからの数年間は、本当に苦しい日々の連続でした。逃げ出したくなる瞬間も山ほどありましたが、「逃げない」と決めて正面から向き合い続けたことが、今の自分をつくってくれたと思います。代理店制度は、事業拡大の強力な武器になります。大手だけでなく、中小・ベンチャー企業でも数多くの成功事例がありますし、代理店になることで人生を変えた人もたくさんいます。

 

事業を広げたい、挑戦したいと考えている方がいたら、ぜひお気軽にご相談ください。代理店制度を通じて、日本をもっと元気にしたい。それが、僕の心からの願いです。