中小企業向けコンサルティング会社を徹底比較!費用や特徴、失敗しない選び方を解説
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はじめに
中小企業が今より成長するには、経営課題の改善に取り組むことが重要です。そのためには、自社に足りない部分を補ってくれるパートナーが必要になります。多くの場合、そのパートナーの役はコンサルティング会社が請け負いますが、この会社選びを間違えると費用を浪費するだけで終わる危険性があります。
本記事では、中小企業向けコンサルティング会社の基礎知識と失敗しない選び方について解説します。また、おすすめの中小企業向けコンサルティング会社を6社紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
中小企業向けコンサルティング会社とは
中小企業向けの経営コンサルティング会社は、集客や営業、採用といった中小企業の経営や業務で発生する課題の解決に特化したコンサルティング会社です。会社によって依頼できる範囲は異なりますが、基本的に課題の特定・分析、戦略立案・施策の提案まで行ってくれます。クライアントとなる中小企業の現状に寄り添う伴走型の支援を行うのが大きな特徴です。会社によっては施策の提案だけにとどまらず、施策の実行も請け負ってくれるところもあります。
中小企業こそコンサルティング会社を利用すべき理由
中小企業は大企業とくらべて経営資源やブランド力が不足しており、社内の人的リソースも足りないケースが多いです。また、経営の右腕を担ってくれるような存在がいないことも多く、経営課題の改善はおろか、課題の特定すらできない企業も少なくありません。経営の課題はわかっていても、その解決手段がわからないケースも多々あります。中小企業向けの経営コンサルティング会社は、このような中小企業が抱えやすいさまざまな問題を自分事と考えて社員や役員のように親身になってサポートしてくれます。
中小企業向けコンサルティング会社の選び方
自社にマッチするコンサルティング会社を選ぶためには、現状の課題やコンサルティングを導入する目的などを明確にし、実力や実績、相性などに注目して検討する必要があります。この項目でくわしく解説します。
自社の課題とコンサル導入の目的を明確にする
中小企業には売上向上やマーケティング、採用強化、組織改善、新規事業の立ち上げなど、さまざまな経営課題があります。コンサルティング会社を選ぶときは、「自社が今もっとも優先して解決すべき課題は何か」を明確にし、この課題を解決できる企業を選ぶことが重要です。
また、ゴールとなる具体的な数値、目標達成の期限なども決めておくと良いでしょう。数値やスケジュールの希望を伝えることで、より自社の優先順位に合ったコンサル会社を選ぶことができます。
中小企業の実情を理解し、中小企業としての勝ち方を知っている
中小企業は大企業とくらべて制約が多く、商品やサービスの差別化もむずかしいケースが多いです。また、以下のような中小企業特有の課題もあります。
- 慢性的なリソース不足
- リソース不足による業務の属人化
- デジタル化の遅れ
- 後継者がいない
このような課題を解決するには、大企業のコンサルティングを専門とする大手コンサルティング会社は不向きです。中小企業の実情をよく理解し、課題解決に制約が多い中でも状況を好転させ、競合との競争に勝ち抜くためのノウハウも持っているコンサルティング会社を選ぶことが大切です。
口だけでなく、手も動かしてくれるかどうか
他人事のように言いたいことだけを言ってコンサルティングが終わり、絵に描いた餅のような提案書を提供して「施策の実行はそちらで」と突き放すような会社は避けるべきです。中小企業の中には、コンサルティング会社が提案する施策を実行するための人員を確保できないケースや、人員は用意できても、スキルやノウハウが足りないため、施策を実行できないケースもあります。このような状況を回避するには、中小企業が用意できる人員の数やスキルに合わせた実現可能な戦略を描き、施策の実行も伴走してサポートしてくれる会社を選ぶのがおすすめです。
自社に近い企業の支援実績があるか
コンサルティングは企業規模や経営課題によって成功の難易度が異なりますが、コンサルティング会社ごとに、得意とする分野や実績の数、持っている専門知識などがそれぞれ異なります。質の良いコンサルティングを受けるには、自社と近しい企業の支援実績がある会社を選ぶことが重要です。支援実績にある大企業や有名企業の社名だけに注目して、安易にコンサルティング会社を選ぶのはおすすめしません。大切なのはあくまでも、自社の規模や経営課題、業界や業種での実績があるかどうかです。候補となるコンサルティング会社を見つけたら、公式サイトの支援実績や得意分野などから自社の課題や業種・業界との相性を確認しましょう。
コンサルタントとの相性が良いか
コンサルティング会社を選ぶときは会社単位の実績・ノウハウだけでなく、自社を担当する予定のコンサルタントの実績やコミュニケーション能力、人柄なども重要な要素です。コンサルタントと自社の相性を確認するときは、以下の内容に注目しましょう。
- 自社が抱える経営課題や業種・業界で実績があるか
- こちらからの連絡に対し、時間をかけずに返信してくれるか
- 多くのクライアントを一人で抱え過ぎていないか
- 専門用語や横文字を多用せず、こちらの知識レベルに合わせてわかりやすく説明してくれるか
中小企業向けコンサルティング会社は、施策の実行サポートのあるなしに関わらず、伴走型のサービスを提供してくれるのが魅力です。コミュニケーション頻度が多くなる可能性が高いため、必ず相性を確認するようにしましょう。
中小企業の右腕になってくれるコンサルティング会社
この項目では、さまざまな経営課題を抱える中小企業の頼れるパートナーになってくれるコンサルティング会社を6社紹介します。
株式会社グローカル
引用:株式会社グローカル https://www.glcl.co.jp/
特徴
株式会社グローカルは、「新規事業を迅速に収益化、既存事業の成長を持続化」を掲げているコンサルティング会社です。事業、集客、営業、採用、組織の5つの分野を核とし、中小企業経営者に伴走しながら、戦略構築から実行支援までワンストップで行います。具体的には、中小企業が挑戦と成長を続けるために必要となる「実現可能な戦略の策定」「最適な施策の選定・実施」「持続可能な体制づくり」を行います。
主なサービス内容
提供されるコンサルティングサービスの種類は以下のとおりです。
- 営業戦略支援
- マーケティング戦略支援
- 組織人事戦略支援
- 事業戦略支援
- 経営戦略支援
- 財務会計戦略支援
- 広報PR戦略支援
- 官公庁向け支援
さまざまな経営課題を抱えつつもリソース不足で解決できない中小企業に対し、『役員や部長クラスの業務を代行する人材』を派遣し、クライアント企業と連携しながら経営課題の解決に取り組みます。
実績
株式会社グローカルの支援実績は2023年時点で1100件以上。対応できる業界・業種も医療、食品、レジャー、介護、不動産、学習塾、小売など多岐にわたります。
費用感
料金プランの一例を挙げると以下のとおりです。
【人事制度コンサルティング】
- ライトプラン:180万円~
- スタンダードプラン:280万円~
- プレミアムプラン:320万円~
【新規事業コンサルティング】
- ライトプラン:総額240万円~
- スタンダードプラン:総額300万円~
- プレミアムプラン:総額400万円~
また、毎月20社限定のオンライン無料相談も行っております。くわしい内容については、こちらからお問い合わせください。
https://www.glcl.co.jp/contact/
株式会社船井総研
引用:株式会社船井総研 https://www.funaisoken.co.jp
特徴
株式会社船井総研は、日本国内最大手のコンサルティング会社です。大企業・中小企業を問わず、さまざまな企業にコンサルティングサービスを提供しています。さまざまな業種・業界に精通した専門性の高いコンサルタントが多数在籍しています。また、銀行などからの出資を受けない独立系のコンサルティング会社であることも大きな特徴です。企業の経営課題の解決に利用できる独自のテンプレートが用意されており、中小企業のコンサルティングでよく用いられています。
主なサービス内容
提供されるコンサルティングサービスの種類は以下のとおりです。
- 経営戦略・経営全般
- 市場調査・新規事業
- 組織再編・HD化
- DX
- デジタルマーケ・ブランディング
- M&A・事業承継
- 財務(ファイナンス)
- HR(人的資本経営)
- サステナビリティ(ESG経営/SDGs経営)
実績
公式サイトの情報によれば、2023年の年間取引実績は6070社です。
費用感
船井総研の費用の例は以下のとおりです。
- 住宅会社のコンサルティング:月額30万円
- クリニック経営コンサルティング:1年契約で月額25万円
- M&Aの顧問契約:月額30~50万円
船井総研の費用感は、他の大手コンサルティング会社とくらべてかなりリーズナブルになっています
株式会社リブ・コンサルティング
引用:株式会社リブ・コンサルティング https://www.libcon.co.jp/
特徴
株式会社リブ・コンサルティングも船井総研と同様、独立系のコンサルティング会社です。企業理念に「”100年後の世界を良くする会社”を増やす」を掲げ、経営課題の解決に必要な戦略立案から実行支援まで一気通貫で行う戦略実現型コンサルティングを提供します。課題解決に関する提案や指示を行うだけでなく、実際に同社のコンサルタントがクライアント企業の業務に参加して施策を実行します。そのため、実務支援つきの伴走型コンサルティングを行う会社を探している企業におすすめです。
主なサービス内容
提供されるコンサルティングサービスの種類は以下のとおりです。
- AI
- 事業開発
- セールス・マーケティング
- 戦略
- 組織人事
- EVトランスフォーメーション
- ベンチャー支援
- 海外戦略
実績
具体的なコンサルティングの実績数は不明ですが、公式サイトには数多くの利用者からの口コミや実績、支援事例などが紹介されています。対応している業界は、IT・通信・メディア、金融、産業財、商社、消費財、建築・不動産など幅広く、これらの実績があることが予想されます。
費用感
費用に関する情報は公式サイトに公開されていないため、お問い合わせフォームやセミナーなどを活用して確認する必要があります。
タナベコンサルティンググループ
引用:タナベコンサルティンググループ https://www.tanabeconsulting.co.jp/
特徴
タナベコンサルティンググループも独立系のコンサルティング会社で、複数の専門家がチームを組んでクライアント企業の課題解決に取り組むのが大きな特徴です。チーム制でコンサルティングを行うスタイルであるため、取引先も比較的規模の大きい会社が多いです。さまざまな専門性を持つコンサルタントがチームに集まっているため、複雑かつ難解な経営課題にも柔軟に対応できます。コンサルティングは伴走型ではなく、戦略会議で決まった解決策をクライアント企業に提示し、施策の実行はクライアント企業にまかせるスタイルです。
主なサービス内容
提供されるコンサルティングサービスの種類は以下のとおりです。
- ストラテジーコンサルティング
- ファイナンス・M&Aコンサルティング
- HRコンサルティング
- DXコンサルティング
- ブランディングコンサルティング
- 政府・公共・サービスコンサルティング
実績
大企業、中小企業併せて17000社以上のコンサルティングを行ってきた実績があります。中でも経営コンサルティングの実績は1万社以上と飛び抜けて多く、次いで、マーケティング支援の実績が3600社になっています。
費用感
費用については公式サイトにも情報がないため、お問い合わせフォームやセミナーなどの機会を活用して問い合わせてください。
株式会社Pro-D-use
引用:株式会社Pro-D-use https://pro-d-use.jp/
特徴
株式会社Pro-D-useも独立系の経営コンサルティング会社です。他社の成功事例をあてはめる汎用的なコンサルティングではなく、企業ごとにカスタムメイドした経営コンサルティングを行います。クライアント企業の業務に参加し、社員に混じって会社の状態や問題点を調査し、クライアント企業の社員と積極的に協力しながら経営課題の解決に取り組みます。課題解決の戦略立案から現場での実務支援まで、ワンストップでまかせることが可能です。徹底した伴走型のコンサルティングを行うため、課題解決の作業を丸投げしたい企業や課題解決の提案だけを受けたい企業には向きません。
主なサービス内容
提供されるコンサルティングサービスの種類は以下のとおりです。
- 新規事業開発・収益化コンサルティング
- 企業再生・事業再生コンサルティング
- 商品戦略コンサルティング
- 営業戦略コンサルティング
- 組織戦略コンサルティング
株式会社Pro-D-useは、クライアント企業とのマッチングを重視しています。相談は3回まで無料ででき、契約も3ヶ月のお試し期間が設けられています。これらの期間を経て、お互いの相性に問題がなければ本契約に至るのが基本の流れです。
実績
具体的なコンサルティング実績数は不明ですが、公式サイトで多くの口コミや支援事例が紹介されています。そのため、実績やノウハウは十分に持っていると考えられます。
費用感
料金プランは、自社の状況やニーズに合わせて以下の4つから選べます。
- 働く顧問プラン:稼働月0.5日程度 15~20万円
- 事業部長プラン:稼働週1日程度 21~50万円
- 並走役員プラン:稼働週1~2日 51~90万円
- ほぼ常駐役員プラン:稼働週2~4日 91~200万円
株式会社武蔵野
引用:株式会社武蔵野 https://www.m-keiei.jp/
特徴
株式会社武蔵野はセミナーを主力事業として営む会社です。提供されるコンサルティングサービスも、武蔵野が持つ経営ノウハウや経営の仕組みをクライアント企業が学んで導入していく形です。クライアント企業が抱える経営課題をコンサルタントが解決するわけではありません。武蔵野の講師がクライアント企業の経営者や社員を教育し、自ら解決に取り組むように導くビジネススクールのようなイメージです。
主なサービス内容
提供されるコンサルティングサービスの種類は以下のとおりです。
- 業績アップコンサルティング
- 社員教育コンサルティング
- 人材定着コンサルティング
- 環境整備コンサルティング
- 採用コンサルティング
- 組織力向上コンサルティング
コンサルティングサービスはほとんどが講座形式で提供されます。たとえば、業績アップコンサルティングでは、経営者が社長としてのノウハウを身に付けるために「実践経営塾」や「実践Gアップ塾」などで学びます。
実績
経営サポートの実績は、700社以上あります。
費用感
費用については公式サイトに情報がないため、お問い合わせフォームやセミナーに参加した際に確認してください。
まとめ
企業を悩ませる経営課題にはさまざまな種類がありますが、中小企業は大企業と違ってこれらに対応するためのリソースが常に不足しています。この状況を改善するには、医学に疎い人が体調不良で医者にかかるように、経営のプロフェッショナルを頼るのが近道です。しかしながら、コンサルティング会社は、選び方を間違えると費用を浪費するだけで終わる可能性があります。中小企業にリソースが不足していることを理解し、課題解決の実行をサポートしてくれる伴走型のコンサルティング会社を選びましょう。