「いい人が採用できない」の本当の理由【後編】
私は、現在地方の中小企業のWEB集客のご支援をさせて頂いている一方で、
人事コンサルタントとして10年以上、組織の活性化についてご支援させて頂いています。
今日は、中小企業の経営者の方から良くお伺いする、「いい人が採用できない」という課題。
この課題に対して「いい人」の定義と、
「いい人」が長く働ける環境整備の重要性について書きました。
■前回の記事はこちらから
従業員の継続的なやりがいを引き出すためにはどうすればいいのでしょうか。
極端なことを言えば、従業員の方がやりがいを持ってさえいれば、
家庭の事情などやんごとなき事情がない限りは、
継続的に就業してくれるケースが多いです。
それでは、従業員のやりがいとはどのようなもので構成されるのでしょうか?
従業員のやりがいの構成要素
①仕事内容
②報酬
③会社で働いている誇り
④会社から求められているとの実感
⑤5年後、10年後に働いているイメージ
⑥その他個別要素
こういった複数の要素で、従業員のやりがいは構成されています。
つまり、従業員がやりがいを持ち続けるためには、個人差はあるものの、
少なくとも、①~⑥の要素について、ある一定レベルを超えていなければ、
従業員は退職を考えます。
会社が従業員に対して提供している①~⑥の要素が、求める人物像とマッチしていれば、
既存の従業員は会社を辞めないでしょうし、
採用のために募集をかけても応募者が一定レベルは集まります。
「いい人が採用できない」というのは、
会社が従業員に提供する①~⑥と求める人物が企業に求めるものが
アンマッチであるケースがほとんどです。
【会社が従業員に提供する①~⑥ ≠ 求める人物が企業に求めるもの】
「いい人を採用したい」のであれば、いい人が来たくなる①~⑥を提供することが必須になります。
つまり、「いい人が採用できない」本当の理由とは、
いい人の求めている①~⑥がないということなのです。
そんな採用の課題を見直すためにも、
人事制度の見直しが有効なケースが多々あります。
事業承継されたばかりの経営者の方やこれからご実家の会社を継ぐ予定の方、
また、企業において、人事・採用の席をお持ちの方であれば、
この観点で今一度、自社の人事制度の在り方を見直されてはいかがでしょうか?