中小企業の新卒採用における学校とのコミュニケーションの重要性
東京23区や大阪市、福岡市などの大都市を除くと、
地方の中心都市であっても、
昨今採用にお困りの中小企業は多いと思います。
そこで今回は、新卒採用についてコメントしたいと思います。
新卒採用は大きくカテゴライズすると、下記のとおりです。
①大学・院卒者の採用
②留学生の採用
③公務員試験受験者の採用
④短大卒・専門卒者の採用
⑤高卒者の採用
この中でも、今回は地方の採用活動において、
直近10年間でやり方を変えていない企業が多い、
「④短大卒・専門卒者の採用」についてを中心に、
「⑤高卒者の採用」についても少し触れたいと思います。
非大卒者から若手人材を確保するためのポイント
- 短大卒・専門卒者の採用は、学校側とのパイプ作りが重要?
- 就職担当の先生に自社を推薦してもらうには?
- 高卒者の採用は先生の理解がすべてになる
短大卒・専門卒者の採用は、学校側とのパイプ作りが重要?
ネット媒体での集客もこのご時世なので、もちろん重要ですが、
学校の就職担当の先生や職員の方とのコミュニケーションが最も重要となります。
こうした話をすると、
「短大のキャリアセンターや専門学校の先生や職員の方ときちんとやり取りをしている」
という中小企業の人事の方は多いかと思います。
しかしながら、それが十分かどうかは、一概には言えません。
短大・専門学校側に、
自社の情報を会社案内やコーポレートサイトで伝えていたとしても、
その内容を踏まえ、就職担当の方が
「どんな学生にとって貴社で働くことが自己実現や成長につながるのかが不明確」であると、
実際に、就職活動中の学生に貴社を推薦することはありません。
「貴社を知ってもらうこと」と、どのような学生が貴社にマッチし、
5年後10年後具体的にどのように活躍できるかがかなりのレベルでイメージ出来ない限り、
積極的に推薦をすることはないと言えます。
就職担当の先生に自社を推薦してもらうには?
上記のような背景がある中、色々な会社から学生を紹介してほしいと売り込みがある中、
貴社に積極的に学生を推薦してもらうためには、
就職担当の先生や職員の方が学生に貴社を紹介する負担を軽減することが重要になります。
【就職担当の先生や職員が学生に貴社を説明する負荷を下げるポイント】
1.学生が見てひと目で記者の特徴がわかりやすい採用サイトを充実化させる。
学生自身が自分と似たタイプの社員がなぜ貴社を選び、
入社後どのようになったかがわかるコンテンツを準備する。
2.貴社に興味のある学生がいた場合、積極的に学校に出向き個別に説明をする場を設ける。
その場合、貴社の説明に終始するのではなく、学生の就職活動に対するアドバイスも行う。
3.面談を行った学生については、紹介いただいた就職担当の方へフィードバックも行う。
上記3点について、専任の新卒採用担当を置いてマメに対応している企業は、
学校側とのパイプも太くなり、相互理解が進むため、
安定的に採用をすることができるようになります。
地方においては、地元の短大・専門学校を出た方が地元で就職する傾向が、
都心部に比べ高いので、非常に有効です。
これはサービス業のスタッフや調理師、事務、職人、工場のスタッフなど、
あらゆる職種において有効ですので、ぜひ取り組んで頂きたいと思います。
高卒者の採用は先生の理解がすべてになる
一方、高卒者の採用においては、
学校の進路指導の先生とのコミュニケーションがすべてと言っても過言ではなりません。
大学生や短大・専門学校生とは異なり、学校の進路指導の先生を通して、
学生ともコミュニケーションをとることが必須となりますので、
進路指導の先生にいかに貴社を理解してもらえるかが重要です。
進路指導の先生自身が、民間企業で働いた経験のない方も多くいらっしゃり、
学校以外の組織で働くということが職業柄イメージしにくい方もいらっしゃるようですので、
貴社の採用サイトにコンテンツを準備するのも良い施策と言えます。
基本的には、短大・専門卒者の採用に関するポイントと同様ですが、
高卒者の採用においては特に、進路指導の先生向けの情報発信は重要と言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回お伝えしたかったことは、情報が集めやすい現在においても、貴社にマッチする新卒者を採用するためには、アナログで地道な活動が重要であることに変わりないということになります。 採用に一足飛びはありませんので、ぜひ取り組んでいただければと思います。