実はあまり知られていない「即戦力人材」の採用のポイント
企業にとって、教育の手間とコストのかからない「即戦力人材」の採用は 大命題ですが、そもそも「即戦力人材」とはどのような人でしょうか。
往々にして、「即戦力人材」≒「同業他社での就業経験者」というニュアンスで 使われることが多いように思いますが、 先日の記事(「同業他社で働いている方を採用する」のが難しい本当の理由はこちら) で触れたように、同業他社の経験者を採用するためには、採用する企業側の スタンスを大きく変える必要があります。
今回は、 実はあまり知られていない「即戦力(化できる)人材」の採用のポイント について、触れたいと思います。 「即戦力人材」採用のポイント 「即戦力人材」の採用を成功させるためには3つのポイントがあります。
1.入社後成長させられる人材像(必要十分な条件を満たす)の明確化
2.入社者を戦力化するまでの教育・マネジメントに必要なことの明確化
3.入社者を人事が定期的にフォローし戦力化するまで伴走する体制の確立
「1.入社後成長させられる人材像(最低限の条件)の明確化」について
・採用で応募してくる人材で、優秀な方は誰が面接をしても一目瞭然です。 しかし、一番難しいのは、入社後「企業で教育・マネジメントによって戦力化 が可能な人材」の見極めとなります。
通常、この「戦力化が可能な人材」については、優秀層をイメージすることが 大半ですが、成長させることができる人材の必要十分な条件、平たく言えば、 最低限満たしてほしい条件を明確化することが重要になります。
「2.入社者を戦力化するまでの教育・マネジメントに必要なことの明確化」
・「1」によって戦力化できる人材像を明確化する際には、配属部門や社内の体制を踏まえ、教育・マネジメントがどこまで必要かを合せて検討する必要が あります。「いい人が採用できない」という企業のほとんどは、教育・マネジメントについて、「手間をかけられない」・「手間をかけたくない」という理由から 即戦力人材の採用を考えますが、仮に同業他社の方が入社しても、教育とマネジメントは必要になります。
何もせずに、ひとりで勝手に活躍できるようになる人もいますが、年収が高くなります。年収が高く支払えない場合は、手間をかける必要があります。採用がうまくいっている企業は、例外なく教育・マネジメントに力を入れている傾向にあります。
「3.入社者を人事が定期的にフォローし戦力化するまで伴走する体制の確立」
・入社後配属部門にまかせっきりの企業が非常に多いように思いますが、入社後配属部門で戦力化するまでの半年から1年間は、新卒社員ではなく中途入社の社員であっても、人事の担当者が状況などを定期的に確認しながら、入社者と共に伴走することが求められます。
人事の採用担当者の責任は、入社後も続くと捉え、戦力化するまで伴走すべきと考え行動することが重要です。 以上のように、これまで大中小様々な100社以上の採用戦略に関わってきた上で、明確になってきた「即戦力人材の採用のポイント」となります。
上記については、今日から着手できることですので、ぜひ、参考にしていただければと思います。