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売上安定の鍵!リピート率向上につながるロイヤル顧客の増やし方

ロイヤル顧客は、ブランドや企業に深い愛着と強い信頼を抱き何度も製品やサービスをリピートする顧客を指します。またロイヤル顧客は中長期にわたり安定的に商品を購入する特性があるため、ロイヤル顧客を増加させることが、企業にとって中長期的に売上安定を目指すための鍵と言えます。

当コラムでは、企業の成長を支える「ロイヤル顧客」の育成と維持に向けた具体的な方法や、ロイヤル顧客が持つ特性について深掘りしていきます。ロイヤル顧客がもたらす長期的な収益効果や、ブランド支持につながるポイントに焦点を当て、その重要性と具体的なロイヤル顧客の増やし方についてご説明いたします。

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第1章:ロイヤル顧客を増やす重要性

ロイヤル顧客が増えることで、企業には次のようなメリットがもたらされます。

売上/利益が安定する

ロイヤル顧客は継続的に企業の商品やサービスを購入してくれるため、企業の売上が安定しやすくなります。特に景気の変動や競合の出現などがある中で、安定した収益基盤は企業の成長に大きな強みをもたらします。新規顧客を獲得するためには多くのマーケティングコストがかかりますが、ロイヤル顧客を維持するためのコストは比較的低いため、効率的な利益獲得が可能です。

新たな顧客を呼ぶ

ロイヤル顧客は、自発的に企業やブランドについて周りの人に話したり、SNSでシェアしたりと、口コミを通じて新たな顧客を引き寄せてくれます。

このような口コミはUGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)と言われ、広告以上に信頼性が高く、多くの潜在顧客に影響を与えると言われています。ロイヤル顧客が自発的にブランドの価値を広めてくれるため、新規顧客の獲得にもつながり企業の成長に貢献します。

高単価商材の販売

ロイヤル顧客は企業やブランドに対して強い信頼を持っているため、通常よりも高価格の商品やサービスの購入/利用をする傾向があります。

プレミアムバージョンの商品や高単価サービスを導入する際にも、ロイヤル顧客は積極的に関心を持ち、購入に至る可能性が高いです。高単価商材を販売する際にはロイヤル顧客の基盤があるかが重要になると言えます。

 

第2章:ロイヤル顧客を増やす3つの手法

個別サービスの提供

顧客一人一人に個別サービスを提供することで、顧客に特別感を与え、ロイヤル顧客になることなどもあります。

例えば、誕生日や記念日には特別なメッセージを送ることや、専用のサポート窓口を設けるといった配慮を行うことで、顧客に「自分だけに提供される価値」を感じさせ、さらに強いロイヤリティを引き出すことに繋がります。また限定サービスや特別イベントへの招待も効果的です。このようなサービスから特別感を感じた顧客は、企業への愛着が深まり、最終的にロイヤル顧客になる可能性があります。

カスタマーサポートの強化

カスタマーサポートはロイヤル顧客の育成において非常に重要です。購入後のサポートが充実していると、顧客は安心して企業の商品を選び続けることができます。迅速かつ的確な対応、顧客のニーズに応える柔軟な姿勢は、信頼感を増し、ロイヤル顧客の育成に直結します。

例えば、専任のサポートスタッフを配置し、困った際にすぐに助けを求められる体制を整えることで、顧客満足度が向上します。

密なコミュニケーション

ロイヤル顧客を増やすためには、顧客との密なコミュニケーションを取ることが重要です。密なコミュニケーションを取ることで、顧客が企業を身近に感じ、ロイヤリティの向上に繋がります。


具体的な手法としては、SNSやメール、LINEなどのツールを活用し、顧客とのコミュニケーションを頻繁に行うことが、リピーターやロイヤル顧客の増加に効果的です。届ける情報としては、定期的なフォローアップや感謝のメッセージだけでなく、企業の最新情報やイベント、キャンペーンの案内などが有効です。適度に顧客とコミュニケーションを取り、ロイヤル顧客の増加に努めましょう。

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第3章:ロイヤル顧客を増やす際の注意点

過剰な値引きやキャンペーンを控える

ロイヤル顧客に対して過度な割引やキャンペーンを実施することは控えましょう。短期的には効果があるかもしれませんが、長期的には利益率を圧迫するリスクがあるほか、割引を受けない一般顧客に対して悪い印象を与え、顧客離れに繋がる恐れがあります。

キャンペーンを行う際には、頻度や値引き率に注意し、過度な内容にならないように気を付けましょう。

工数過多になる対応は避ける

ロイヤル顧客への個別対応は効果的ですが、度を越えた対応は企業のスタッフ/社員の工数が多く苦しくなります。ロイヤル顧客に特別な対応をする際には、対応が効率的で、かつ過剰な負担をかけないよう工夫が必要です。

例えば、顧客の要望を事前にヒアリングし、予め定型化した対応を準備しておくことで、無理のない範囲での対応が可能となります。個別対応を行う際は、無理のない範囲で対応するようにしましょう。

一般顧客への配慮

ロイヤル顧客を優遇するあまり、他の顧客が疎外感を感じることがないように注意が必要です。

すべての顧客が公平なサービスを受けられると感じられるよう、例えば特定の特典を広く提供するなどの工夫が求められます。

 

第4章:ロイヤル顧客を維持する方法

定期的なコミュニケーション

定期的なコミュニケーションはロイヤル顧客を増やすだけでなく、維持するためにも不可欠だと言えます。

例えば、誕生日や記念日に感謝のメッセージを送ることで、顧客は自分が大切にされていると感じやすくなることや、新商品の情報やイベントの案内も定期的に提供し、顧客が企業に対して興味を持ち続けてくれるきっかけになります。ロイヤル顧客になったあとも、顧客との定期的なコミュニケーションを図り続けましょう。

優れた顧客体験の設計

顧客が商品やサービスを通じて企業に良い印象を抱いてもらうためには、優れた顧客体験を設計することが大切です。顧客体験とは、マーケティング用語でカスタマーエクスペリエンスとも呼ばれ、顧客が企業やブランドとのやり取り全体を通じて感じる体験や印象を指し、ロイヤル顧客を維持するには優れた顧客体験を設計する必要があります。

例えば、製品のUI/UXの向上や、対面でのサポートの質を高めることで、顧客の満足度を向上させます。また、オンラインでの購入体験をスムーズにすることや、問い合わせへの迅速な対応など、細部にわたる工夫が信頼を深める要素となります。

顧客フィードバックの反映

顧客の声を反映する仕組みを整えることで、顧客満足度を向上させ、ロイヤル顧客の維持に繋がります。

例えば、顧客からの意見を元に商品を改良したり、サービスを改善することで、顧客は自分の意見が企業に影響を与えていると感じ、より一層の忠誠心を持ち、ロイヤル顧客の維持に繋がることが考えられます。

 

第5章:ロイヤル顧客のその他の活用法

AIや機械学習を用いた価格の自動調整

ロイヤル顧客は、企業やブランドに対する信頼が高いため、関連商品や新しい商品への提案を受け入れる可能性が高く、クロスセルやアップセルが容易です。クロスセルとは、既存顧客が別の商品を購入することで、アップセルとは既存顧客が購入商品よりも高い商品を購入することを言います。

クロスセル・アップセルには様々な手法がありますが、ロイヤル顧客には、クロスセルとしての新商品の提案や、アップセルとしてのお得なパッケージ提案が有効だと言われてます。

ユーザーインタビュー

ロイヤル顧客はブランドに対して深い理解を持っているため、ユーザーインタビューの対象として活用できます。

製品改善やプロモーション戦略の参考にするため、彼らの意見や感想を取り入れることで、他の顧客にも有効な改善に繋げることができます。

UGC(ユーザー生成コンテンツ)の訴求

ロイヤル顧客に自身の体験をSNSやレビューとして発信してもらうことで、他の潜在顧客に対するアプローチが可能です。

ロイヤル顧客の生の声は信頼性が高く、他の顧客にとっても共感を呼びやすいため、購買意欲を高める効果が期待できます。

 

第6章:中小企業での成功事例

食品店(小売業)

関東地方で地元に根付いた食品店「〇〇食品店」は、地元の顧客のロイヤリティを高めるために、地元住民を対象にした特別イベントの定期的な開催を始めました。このイベントでは、常連の顧客に普段は味わえない試食会や、限定商品の割引を提供し、参加者同士の交流も促進することで、結果として口コミ効果で集客が増え、イベント後には新規顧客が増加しました。また、イベントに来た新規顧客の一部が常連になり、さらに口コミで広がる好循環が生まれています。

このような地元密着型の施策は、特に中小企業において大きな効果を発揮します。普段から店舗で顔を合わせる地元の人々に対し、特別な体験を提供することで、単なる顧客からロイヤル顧客へと成長させることが可能です。

産業機械メーカー(製造業)

次に、産業機械部品の製造を手掛けるメーカーの例です。この企業はBtoB企業のため、法人企業のロイヤリティ向上が課題でした。そこで、特定の企業向けに定期的な訪問サポートや企業ごとの専属の担当者を配置することで、顧客ごとのニーズに応じた特別対応を始めました。具体的には、機械メンテナンスが必要なタイミングで訪問し、迅速に対応するなどを行い顧客企業の信頼獲得に努めました。これにより、今では数社のロイヤル顧客から多くの受注が入るようになり、安定的な売上基盤を作ることに成功しました。

この企業は、特定の顧客に対する深い理解とサポートが、リピート契約や他社への紹介につながる好例です。BtoBでは特に、長期的な信頼関係を築くことがリピーター獲得に直結し、安定した売上を確保することが可能となります。

まとめ

ロイヤル顧客は、企業にとって長期的な成長を支える基盤です。彼らとの関係を深め、維持し、さらに活用することで、安定した売上、口コミ効果による新規顧客獲得、高単価商材の販売など多くのメリットが得られます。

効果的な手法を通じてロイヤル顧客を増やし、適切なコミュニケーションとフィードバック体制を整えることで、企業の成長をより確かなものにしましょう。

香山昌太
この記事を書いた人
香山 昌太

大学在学時にEC古着事業の立上げを経験後、新卒にて大手繊維商社に入社。国内大手アパレルメーカーに対する、アジア圏を中心としたOEM生産の営業活動に従事。 新規事業開発室に異動後、プロスタイリストを顧客とした撮影衣装リース事業の立上げ・運営に従事。 中小企業におけるマーケティング活動の支援を行うため、グローカルに入社。