部下に施したい、グローカル流マネジメント⑦ ~部下を先導するための「ビジョン」
部下の能力を上げたい、チームの生産性を上げたい。このように思っているマネジャーの方は多いと思います。弊社自体であっても、様々な背景を持つコンサルタントが在籍しており、いかに個々がパフォーマンスを上げられるか、といった問題は永遠の課題といっても過言ではありません。
このコラムシリーズでは、「グローカル流マネジメント」と称し、弊社で実施しているチームパフォーマンスを改善するマネジメント術について連載します。グローカル流マネジメント第7弾の今回は、部下が自ずと動くようにするための「部下を先導する」をテーマとし、明日から活用できる部下のマネジメント術についてお伝えしていきます。
部下のモチベーションをあげる ~ビジョンを共有する
チームで一つのゴールを目指すとき、
「今期は売上目標を○億円として頑張ろう」
といった光景はよくあるものではないでしょうか。「目標」は具体的であり、チームメンバーの意識を向け、ゴールの粒度を一致させるために有効な手立てであることは言うまでもありません。その一方で「ようやく前期は目標達成したのに、また予算上がるのか。」といった、具体的ゆえにネガティブな印象を与えてしまうことが多いのも、一つの要素です。
それでは、ネガティブな印象を極力減らしながら、チームメンバーの意識を統一するには、どのような方法があるのでしょうか。
それは「ビジョンを語る」ことです。ビジョンは「目指す姿」と言われたりもしますが、例えば
「新規開発したこの商品で、多くの人に『便利』を届けよう」
といった粒度の展望です。目標と比べ、ビジョンでは下記のような違いがあると言え、これらを意識して情報発信をすると、部下のやる気を効果的に引き出すことができます。
【ビジョン】
粒度: 【抽象的】夢、到達したいイメージ
ゴール: 【利他的】社会貢献性、他者への貢献性
また「ビジョン」と一言で言っても、いくつかの階層によって異なった認識がなされることがあります。例えば
・全社のビジョン
・部門のビジョン
・チームのビジョン
・個人のビジョン
ではそれぞれの特性を活かしたビジョンが描かれているかと思います。チームを率いる上で重要なのは、チームや個人のビジョンを作成する際、全社のビジョンといった上流工程を念頭に置きながら、チーム・個人でシナジーを起こすことができるようなビジョンを策定していくことです。と同時に、チーム内で1on1のような機会を通して、定期的に温度感を統一・維持していくことも大事です。
まとめ
「ビジョン」を意識して発信・共有していくことによって、部下のモチベーションは大きく変わります。今回のコラムでは、「部下を先導する」をテーマとし、部下のモチベーションを上げる先導方法についてお伝えいたしました。部下のと共にチームパフォーマンスを改善するためにぜひ実践してみてはいかがでしょうか。
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