売上アップを目指す中小企業が見直すべき6つのポイント②【客単価編】
「売上を上げたい」というのは、中小企業経営者の多くが抱えている悩みのひとつです。このシリーズでは、「売上=顧客数×購入単価×購入頻度」と因数分解を行い、それぞれを改善するためには何を見直すべきか、そのポイントをご紹介します。
前回は、「顧客数」についてご説明いたしましたが、今回は「客単価」についてです。売上向上を目指すにあたり、「現状の販売料金が妥当なのかどうか」というのはぜひ見直していただきたい観点です。その見直し方法について、詳しくご説明いたします。
値付けのロジック(根拠)を明確にすることが重要
「旅行に出発する直前に泊まる予定のホテルのホームページを見たら、予約したときよりも安い料金の宿泊プランが出ていて損した気分になった」ということを経験したことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「事前に予約している≒ロイヤリティ(愛着度)が高いお客様」であるにも関わらず、直前にもっと安い料金のプランが出ていれば、裏切られた気持ちになり、ロイヤリティは下がってしまいます。ホテル側からしてみれば、直前になっても空いている部屋を埋めるための施策ではありますが、それは「直前に予約したい」一部の顧客にとっては価値があるものの、「事前に予約をしていた」顧客にとっては相反して価値を下げるものとなってしまいます。
だからと言って、値引きをしてはいけないわけではありません。価格を下げるには根拠があればよいと考えます。例えば、賞味期限が切れそうなものが安く売られていた場合、賞味期限に余裕のあるものを買ったお客様がマイナスの感情を持つことはあまりないと思います。それは、「賞味期限が切れそうなもの」「賞味期限に余裕があるもの」で、同じものでも価値が異なるからだと言えます。つまり、値引きをする場合には、同じものでも得られる価値が異なれば人は納得しやすいのです。
また、価値が異なれば何でもよいかというわけではありません。例えば、少し価値が下がっただけで大きく金額が下がった場合、人はその値付けの根拠に疑問を持ちます。値引きにも明確な根拠を持ち、ルール化することで、全部の顧客が納得感のある値付けにすることが可能です。
まとめ
値引きについては、ロイヤリティの高い顧客が最も価値を得られるように提供価値の差別化と明確な値引きの根拠を考えることが重要です。
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「顧客数の増加」の構成要素をご紹介した前回の記事はこちらをご確認ください。