売上アップを目指す中小企業が見直すべき6つのポイント①【顧客数編】
「売上を上げたい」というのは、中小企業経営者の多くが抱えている悩みのひとつです。このシリーズでは、「売上=顧客数×購入単価×購入頻度」と因数分解を行い、それぞれを改善するためには何を見直すべきか、そのポイントをご紹介します。
まずは、構成要素のひとつ「顧客数」に着目します。顧客数の増加は、売上を上げる上で最初に思いつく施策と言っても過言ではありません。そして、改善策が「テレアポ回数を増やす」や「広告費を上げる」など、行動量やコストがかかる施策になりがちな要素でもあります。今回は、顧客数をさらに「新規顧客を増やす」ことと「既存顧客の離脱を防ぐ」ことの二軸に分け、「新規顧客を増やす」ことのポイントと打ち手をご紹介します。
中小企業であれば、「アプローチ数」ではなく「成約率」を意識することが肝要
「新規顧客を増やす」ことをさらに因数分解すると、「新規顧客数=アプローチ数×成約率」と表すことができます。前述した通り、新規顧客を増やそうとすると、ついアプローチ数を増やす施策を考えがちです。しかしながら、人手や資本が限られる中小企業であれば、成約率の向上に着目した施策に取り組むことをおすすめします。成約率を上げるために実施すべきポイントは下記3つです。
①ターゲットを明確に設定する
「新規顧客を増やす」と一言で言っても、「既存の顧客層をさらに増やす」のか「今まで狙っていなかった層を狙うのか」によって、大きく施策は変わります。新規顧客を増やすにあたり、既存顧客層を改めて見直し、拡大余地があるのか、また、新たな市場はどの程度ニーズがあるのかなどを把握した上で、どちらの方針を取るべきなのかを明確にします。
②アプローチから成約までのプロセスを明確にする
当たり前の話ですが、顧客が貴社の商品やサービスを認知してからすぐに購入・契約に至るケースは少なく、大半はいくつかのステップを踏んで成約に至ります。そのプロセスを明確にすることが重要です。主には、認知⇒検討⇒問い合わせ⇒商談⇒成約になりますが、さらに細かく見ると、検討の前に比較が入ったり、商談の後に試用が入ったりするということもあります。
③それぞれのプロセスの移行率を高める打ち手がないか検証する
②で明確になったプロセス毎に、現状の次のステップへの移行率を算出します。移行率が高まれば、たとえアプローチ数が変わらなくても、成約数は上がります。それぞれの移行率に改善の余地はないか、あるのであれば、それはどのような打ち手で解決できるのかという観点で見直します。
まとめ
以上お伝えしたように、場合によっては、アプローチ数を増やさなくても「新規顧客を増やす」ことは実現可能です。まずは成約率を高めるという観点で、改善箇所の洗い出しを行うことをおすすめします。まずは成約率を高めてから、アプローチ数を増やすことを考えることが重要です。
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「売上の方程式」の構成要素をご紹介した前回の記事はこちらをご確認ください。