中小企業が行うべきWEBプロモーション③
前回、ニーズには「顕在ニーズ」と「潜在ニーズ」の2種類があるとお伝えしました。
今回は「顕在ニーズ」へのプロモーションと、「潜在ニーズ」へのプロモーションを、身近な事で例えてみます。
「俺すげぇだろ?プロモーション」
例えば、彼女が欲しいと思い「彼氏を探している女性」をターゲットにした場合、どのようなプロモーションを行うべきでしょうか?「彼氏を探している女性」という条件だけでは色々なタイプの女性がいると想定されるため、「●●大学出身で」「●●に勤めてて」「年収は●●で」「車は●●を持っていて」…など、万人ウケする条件を並べる戦略を取ると思います。広告業界でも、この例と同じように、質やスペックを全面に押し出すアプローチが一般的ですが、私はこのようなプロモーションを「俺すげぇだろ?プロモーション」と呼んでいます。
「俺すげぇだろ?プロモーション」は、その商品・サービスが如何に優れているか、素晴らしいかを訴える「製品志向」のプロモーションです。しかしながら、優れているか、素晴らしいかを判断するのは買う側にあります。買う側が「これ以上良いものはない」と感じてもらえるまで意思決定(成約)には繋がりません。意思決定の主導権は、売る側でなく、買う側にあるのです。そのため、より多くの人に見てもらわないと売上には繋がりません。成約率が低く、その分広告費が掛かると言うことです。
「製品志向」ではなく「顧客志向」のプロモーション
彼女が欲しいと思っても、自分のスペックや条件面で押すのではなく、例えば「日本酒が好きな女性」とターゲットを立てます。日本酒を飲めない女性はターゲットから外します。口説くにしても「日本酒好きだと伺ったのですが、私、全国の地酒を集めたお店を知っているのですが、今度一緒に行きませんか?」と誘うことができます。
どうでしょう?「俺すげぇだろ?プロモーション」は10人、100人…とたくさんの人に出会わないと成約できなさそうなのに対し、こちらの方法では、日本酒好きな女性、5人程に声を掛ければ成約しそうな感じがしませんか?これがまさに「顧客志向」のプロモーションで、成約率を上げて、限られた予算の中で成果を上げていく有効なプロモーションです。