新米採用担当のコラム④「採用手法①」
こんにちは。グローカル採用兼広報担当の白土(しらつち)です。
本シリーズでは、グローカルの新米採用担当だった私自身の実体験を活かした、わかるようでわからない「採用にまつわるあれこれ」に役立つコラムを配信いたします。
これから採用に本腰を入れる経営者さま、私と同じように採用担当になったばかりで戸惑う人事担当者さま、採用・HRに興味がある方の実業務のお役に立てれば幸いです。
前回の記事では、採用の入り口となる母集団形成の考え方について解説をしました。
今回の記事では、母集団形成の観点を踏まえたうえで、具体的な手法を検討していきます。
採用手法とは人を集める仕組みでもある
人材の採用手法は様々にあり、時代によって流行りのようなものもありますが、共通していることでいえば、「どこから応募者を集めるか」、つまり母集団形成の手法とも言い換えることができると私は思っています。
煙のないところに火は起きないように、待っているだけでは人の応募は来ず採用にも至りませんので、誰もが名前を知っている大企業は別ですが、当社のような中小企業では「人を集める仕組み」を意図的に作る必要があります。
現在では、非常に多種多様な採用手法がありますが、すべてを活用すればよいというわけではなく、自社のニーズに合わせて手段を選び、都度最適化を行いましょう。
採用手法あれこれ
ここではいくつかある手法のうち、特に活用されることの多い3つの手法を紹介します。その他の採用手法については、次回コラムを参照ください。
①求人媒体
リクナビネクストやマイナビ、バイトルなど、各社の求人情報が掲載されている転職サイトと、IndeedやGoogle for Jobなどの求人検索エンジン、タウンワークなどの紙媒体が該当します。求人媒体の考え方としては、転職サイトに自社の求人情報という広告を掲載する、という形になるので、掲載料がかかるものが一般的でした。したがって、資本力のある大手企業が多大な広告費をかけて露出できる一方で、予算の少ない中小企業は、ただ掲載しただけでは検索上位に表示されにくい傾向にあります(その媒体のアルゴリズムにもよります)。現在は無料で掲載できるツールや、②で紹介する人材紹介の仕組みを使って無料で求人票を転載する仕組みなどが存在し、求人媒体の在り方は多様化しています。
②人材紹介
転職エージェントと呼ばれる人材紹介会社が、求職者と採用したい企業の間に入り、マッチング・紹介を行うサービスです。人材紹介は一般的には成果報酬型で、サービスを導入する分にはコストはかかりませんが、転職者1名の採用の決定に対して紹介フィーが発生します。企業側が人材紹介会社に人物要件を伝え、その要件に沿って候補者を集客、書類選考や面接調整も一部対応してくれるため、採用担当の工数はやや削減されます。ただし、人材紹介会社は大量の求人票を抱えているので、自社に注力してもらうための働きかけは欠かせません。
③合同説明会
数社~数百社の企業がイベントに出展し、イベントに参加している求職者に対して自社説明会を行います。いわゆる「転職フェア」や「新卒の合説」のことです。求職者にとって1日で多くの企業に出会うことができる機会であり、企業にとっても不特定多数の求職者に出会えることがメリットですが、出展コストや準備に時間がかかるというデメリットがあります。また、中小企業は自社のブースに立ち寄ってもらえるような集客施策を練ることも必要です。最近では、大小問わず、オンラインでの合同説明会も行われています。
まとめ
いずれの手法を使うべきかを判断するためには、自社の採用ニーズの明確化と予算感を抑えることが必要です。逆に言えば、必要な採用要件を明確にし、それに合った手法を選定し、見合った採用予算を確保することも採用担当の仕事であると言えます。
人の採用にどの程度のコストをかけるべきかは、もちろん会社の方針によって異なりますが、大前提として、その採用を行うことによって、会社にどの程度の利益が生まれるのか、つまり事業戦略から見た時にどの程度のインパクトがあるのかを考え、必要投資として行うべきではないでしょうか。特に中小企業における採用は、経営者が自社をどの方向に進めていくかの経営判断の一部です。
次回のコラムでは、今回紹介することのできなかった採用手法について解説します。
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