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【医療業界のアフターコロナ】アフターコロナにおけるオンライン診療

中小企業はwithコロナ・アフターコロナの時代をどう乗り切るべきかー。今後の見通しを示した業界別コラムに引き続き、地方の中小企業の経営コンサルティングを行う株式会社グローカルが、アフターコロナにおいて予想される医療業界の変化についてまとめました。

オンライン診療の「今」

新型コロナウイルス拡大に伴い、医療業界ではオンライン診療の規制緩和という大きな変革が起こりました。その現状について、まずは検索エンジンのトレンドから分析を行ってみたいと思います。

オンライン診療黎明期

今、オンライン診療は黎明期にあります。当社の独自リサーチによると、現在「オンライン診療」という単語とともに最も検索されているキーワードは「オンライン診療 アプリ 比較」の組み合わせでした。この背景は、導入を検討しているクリニック・病院側がアプリを比較することにより、検索ボリュームの上昇が引き起こされていると考えられます。つまり、オンライン診療の導入を検討しているクリニック・病院が増えていると考えられ、今後オンライン診療が盛んになるのは間違いないと言えるでしょう。

 

患者にとって、まだ身近でない

その一方で、患者層が検索を行いそうな「オンライン診療 <地域名>」といったキーワードに関しては、検索ボリュームはほとんどありませんでした。オンライン診療であれば、地域名はそこまで関係がない可能性はありますが、「何かあったときに受診できる距離にある」ことを求めるニーズは高いと考えられます。このようなキーワードの検索ボリュームが低いということは、患者側にとっては遠隔診療は身近な存在にはなっていないと言えるのではないでしょうか。ちなみに「オンライン診療 <病名>」の検索ボリュームも少なく、同様のことが言えるでしょう。

オンライン診療に参入すべき2つの理由

このようにオンライン診療領域はこれから成長していく段階にあります。この状況の中で、オンライン診療に参入すべき2つの理由をお伝えします。

オンライン自体は身近なものへ

ある調査によると、このコロナ禍を通して、EC(ネットショッピング)利用率が上昇しており、特に50代以上のシニア層において増加が顕著だそうです。この結果から、今までインターネット経由でサービス提供を受けることに抵抗があった層も、オンラインサービスの利用障壁が下がっていることが読み解けます。

「心理的に遠い医療」を「身近な医療」へ

その他にも、検索エンジンにおけるサジェストワードについて分析を行っていると、いくつか興味深い結果が見受けられました。地名や導入方法に関する組み合わせが大半を占める中で、下記のようなサジェストが散在しています。これらのキーワードに共通することとして、少なからず、心理的に「対面での受診を避けたい」患者のニーズを読み取ることができます。 このように、物理的遠かったり、心理的に対面での受診に抵抗があったりする医療ニーズが少なからず存在しています。オンライン診療は、そのような、ニーズはあるけれども医療が提供しきれていなかった患者に対し、「身近な医療」を提供することで、集患を拡大できるチャンスと捉えることができます。

重光洋亮
この記事を書いた人
コンサルタント
重光 洋亮

元看護師。新卒で日本赤十字社医療センターに就職。SCU(脳卒中ケアユニット)・脳神経外科・神経内科を経験したのち、2020年から株式会社グローカルに入社。広島県出身。第2の故郷は岩手県陸前高田市。