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【クリニック】患者の動きに注目したマーケティング戦略

集患対策、診療圏調査や院内サービス改善で終わっていませんか?

クリニックを経営されている理事長や院長、事務長であれば、自院のマーケティングについて少なからず考えたことがあるでしょう。しかしながらマーケティングと一言で言っても幅広く、中にはエビデンスなく直感的に行われていることも少なくありません。クリニックを例にあげてみると、例えば診療圏調査がよく行われています。もちろん、重要な調査ではありますが、その結果だけでは集患には繋がりません。マーケティングで最も重要なのは、顧客、つまり患者の来院前後も含めた心情変化や行動について、それぞれのプロセスを整理し、プロセスごとの施策を検討していくことにあります。このページでは、集患に繋がるマーケティング戦略についてお伝えします。

部分的な施策を実施しても効果は薄い

比較優良広告が禁止されるなど、規制の多い医療広告においては「MRIを完備しています」といった設備面を打ち出した広告が多く見受けられます。また、あまりコストをかけずにできる集患施策として、サービス改善に取り組んでいるクリニックも多くあるでしょう。もちろん、それらの施策も集患において有効ではありますが、安定的な集患を目指すとなると、それだけは不十分であると言えます。

これらの施策を冒頭に述べた「患者の来院前後も含めた心情変化や行動」に沿って考えてみます。医療機器訴求については、「最新機器があるから正しい診察をしてもらえそう」という機能面への欲求は満たせますが、「わかりやすく説明してもらえるだろうか」「親しみやすい先生だろうか」という情緒面の不安解消には繋がりません。機能面+情緒面の両方の不安が解消されることで、より強い行動喚起に繋がります。

また、院内でのサービス改善においては、「看護師に優しく接してもらえて安心できた」というような満足度の向上が再来院のきっかけになる可能性はありますが、新規患者の集患という観点においては、来院の決め手となるものではありません。新規患者向けに来院を促す施策を別途検討していく必要があります。

患者の来院前から来院後までの一連の流れに沿って施策を検討する

このような設備訴求やサービス改善といった部分的な集患施策では、「新規患者を安定的に獲得し、継続的に来院してもらう」という理想の状態を目指すことができません。来院前~来院後まで一貫してアプローチするシナリオを戦略的に描くことが必要です。

とはいえ、恐らく多くのクリニック・病院において、マーケティングにかけられるコストや割ける時間は有限でしょう。そのような状況において、集患施策の費用対効果を最大限にするためには、ターゲットとなる患者の優先順位を決め、そのターゲットに対し、集中的に資源を投下していくことが求められます。

ターゲットを明確して、患者の動きを予測した施策を実施する

では具体的にどのように資源の集中投下を行っていけばよいのでしょうか? まず行うべきことは、どのような人を集患したいのかを明確化することです。このとき、「30代女性」のような抽象的なものではなく、具体的なターゲット像を作りこんでいくことが重要です。

例えば 「東京都江東区亀戸に住んでいる夫・2歳の娘と3人暮らしの女性Aさん31歳。パート・育児・家事と忙しい毎日を送っている。『ママになっても綺麗な私』でいたいと考えてはいるが、なかなか時間がとれず娘が生まれる前に行っていた近所の美容クリニックにも全く行けていない。」 といった程度にまで落とし込みます。 この粒度まで明確にすることによって、ターゲットの抱えているニーズや意思決定におけるプロセスが具体的に想定できるため、それらを踏まえた施策を検討することができます。

あくまで一例ですが、このAさんに沿った訴求として

 

来院前:初回は30分の無料相談。肌の悩み、お聞きします。

来院中:キッズルーム完備。看護師が常にいるので、施術中も安心です。

来院後:お時間の取れるときに、短時間ずつ施術を行います。

 

と働きかけると有効ではないでしょうか。このような訴求、あなたがAさんであれば、受診してみたくなりませんか?

まとめ

ここまで、ターゲットを明確にし、来院前後も含めた心情変化や行動プロセスを想定することによるクリニックの集患効果についてお話してきました。

万人受けを狙うのではなく、ターゲットの優先順位を決め、ピンポイントにアプローチすることにリスクを感じられる方もいらっしゃるかと思います。しかし、特定のターゲットに訴求することによって反応率があがり、さらに対象となるターゲットの軸を一つずつ増やしていくことで、結果的に集患の効率化に繋がります。

安定的な集患を目指し、マーケティング戦略を抜本的に見直してみませんか?クリニック・病院の集患支援を行う当社でも、無料相談を受け付けております。こちらからお気軽にお問い合わせください。

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重光洋亮
この記事を書いた人
コンサルタント
重光 洋亮

元看護師。新卒で日本赤十字社医療センターに就職。SCU(脳卒中ケアユニット)・脳神経外科・神経内科を経験したのち、2020年から株式会社グローカルに入社。広島県出身。第2の故郷は岩手県陸前高田市。